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jcss校正と特定計量器の知識

 日常生活を送る中でjcss校正という言葉を一度聞いたことはあるでしょうか。
難しい言葉に思えますが、実は私たちの生活に密接している言葉なのです。
jcss校正のjcssという言葉はJapan Calibration Service Systemの略称です。
jcssは計量法を基準とした計量法トレーサビリティ制度のことをいいます。
計量法トレーサビリティのトレーサビリティという言葉も聞き慣れないでしょう。
トレーサビリティはある測定結果が必要な精度を満たすために、その測定器の校正の手段が国際基準や国家の基準に則った比較校正であることをいいます。
jcssは二つの制度で成り立っています。
一つは計量標準供給制度という制度で、もう一つは校正事業者登録制度という制度です。
校正事業者登録制度とは計量法関係法またはISO/IEC1025の要求する事項に適合しているかどうかを任意で登録する制度で、校正事業者を対象としています。
任意とはなっているものの、校正事業者登録制度の登録を行っている校正事業者の方が信頼できそうな印象はあります。


 jcss校正というものは何に対して行われるかというと、特定計量器というものに対して行われます。
特定計量器とは計量法で規定されている計量器の事です。
主に特定計量器として挙げられるものははかり、使用電力を測るメーターである電力量計、タクシーメーターです。
日本では事業をしていて取引中にこれらのはかり、電力量計、タクシーメーターを使用する場合に法律で規制が引かれています。
なぜなら、これらの特定計量器がきちんと数値を測れるものでなかった場合、たくさんの不正取引が起きてしまうからです。
タクシーメーターが仮に正しい数値を表せないものになっていたとなれば間違えて料金を顧客から取ってしまうというミスが発生して、トラブルになってしまいます。
そうならないように特定計量器は計量法で規制をされ、正しい数値を測れるかどうかの検定に合格しないと使えないということになっているのです。


 jcss校正の前には従来の校正である一般校正が行われていました。
jcss校正と従来の校正は一体何が違うのでしょうか。
従来の校正は、校正を依頼する側と受注する側の信頼関係で行われていました。
もちろんそれで特定計量器の数値に大きな狂いがあったというわけではありませんが、第三者によって評価されるというようなことが全くなかったので不確かな部分があったわけです。
日本でjcss校正がされるようになったのは、ISO9001という品質マネジメントが導入されてからです。
それが導入されてからは、ISOの認証機関という第三者機関が間に入るようになり、そこに認証されるような校正をしなければならないというような制度に変わっていったのです。
そうしてjcss校正が導入されるようになってからはより安心して特定計量器の校正がされるようになりました。

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